1.
製品の形(デザイン)も権利になるのです。
・デザインも財産です。
iPhoneで有名なアップル社のデザインは人々を魅了します。当然、デザインの良し悪しが売り上げを左右します。売り上げは機能性だけでなく、デザイン性も大きく関係します。それほど製品のデザインは重要で、それ自体が貴重な財産なのです。
・すばらしいデザインは真似されるものです。
このデザインは、この会社のパクリだと思った経験があるでしょう。デザインが優れていると真似されるものです。それを止めさせることができるのが意匠権です。技術を理解しないと侵害しているか否かの判断が難しい特許権と違って、意匠権は直感的に侵害の有無を判断できるので効果的です。
・意匠とは
簡単に言うと、製品の外観のデザインです。デザインなので、製品そのものの形(形状)はもちろんのこと、色や模様も含まれます。
・特許出願と同じように意匠登録出願をしなければなりません。
意匠権を得るには、意匠登録出願という手続をしなければなりません。意匠登録出願には、住所や名前などを記載する願書と、意匠を具体的に表した図面(写真でもOK)が必要です。
意匠登録出願をすると、特許庁では審査が行われます。特許出願のように、審査請求は必要ありません。全て審査されます。審査は、そのデザイン(意匠)が本当に新しいか否かといった観点から判断され、登録か拒絶かの判断が行われます。ちなみに、衛星放送を受信するパラボラアンテナのように、あのような形にしないと電波を受信できないような形状の場合は拒絶されます。特許出願に比べ、登録される比率が多いのが特徴です。
特許に比べ、特許庁や代理人(弁護士・弁理士)に支払う料金が安いのも特徴です。